融雪剤が原因の錆、メカニズムとその対処法とは?
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こんにちは CARさっぽろです!
今回は北海道の冬とは切っても切れない「融雪剤と錆の関係」をご紹介します。
毎年気温が低下すると、街のあちこちに登場する融雪剤。
安全に走行するためにはとても役立つものですが、融雪剤による錆をはじめとし、さまざまな影響が懸念されます。
そんな融雪剤とうまく付き合うポイントをチェックしていきましょう。
アイスバーンが危険な理由と融雪剤が役立つメカニズムとは?
まず、融雪剤と錆の関係に触れる前に、アイスバーンと融雪剤を使用するメリットについておさらいしておきます。
北海道の冬は気温が氷点下になることも多く、路面が凍結した状態「アイスバーン」が数日~数か月続くことも珍しくありません。
さらに吹雪のような強い雪が短期間に降り積もると、雪が踏み固まり氷のような状態「圧雪アイスバーン」になります。
この「アイスバーン」「圧雪アイスバーン」の上を車が走行すると、タイヤと路面の間に摩擦熱で薄い水の膜ができ、夏のアスファルトと比較するとタイヤからの十分な力を路面に伝えることができません。
そのため、冬の路面は滑りやすくなるのです。
ここで融雪剤を撒くとどうなるのでしょうか。
融雪剤の主成分である塩化カルシウムや塩化ナトリウムは、周りの雪や氷の温度を急速に下げる効果があります。
雪や氷は周りの熱を奪いながら溶け出していくので、気温よりも雪や氷の表面温度が下がると、雪や氷が溶けだしていきます。
また、融雪剤は「凍結防止剤」とも呼ばれ、雪や氷の表面にできた水の膜を食塩水のような状態にすることで、再度凍りにくくする効果も期待できます。
なお、白い融雪剤と黒い融雪剤の成分に大きな違いはありませんが、黒い融雪剤の方が太陽の熱を吸収しやすいので、雪が溶けやすく降雪地帯で多く使われる傾向にあります。
なぜ融雪剤が錆の原因になるの?
では本題です。
融雪剤がなぜ錆の原因になるのでしょうか。
それは、融雪剤に含まれる「塩分」と雪や氷、空気中などの「水分」にあります。
実は「塩分」だけでは錆の原因にはなりません。
金属についた水分の影響で金属が酸化すること=錆ですが、融雪剤の塩分を含んだ水分は金属の表面から蒸発しにくくなり、より金属を酸化させやすくなるので「融雪剤が錆やすくさせる」というわけです。
具体的に、融雪剤による錆の影響は車のどこに起きやすいのでしょうか。
最も影響を受けやすいのは足回りです。足回りは直接融雪剤の影響を受けやすい上に、走行ルートによっては常に新しい融雪剤が撒かれていることもあり、融雪剤の影響を冬の間ずっと受け続ける可能性が高く錆のリスクにずっとさらされているのが特徴です。
冬期間こそ、できる限り足回りはキレイにしておきましょう。
ボディ周りは足回りと比較すると融雪剤が直接触れることも少なく、それほど過敏になる必要はありません。一般的な洗車をシーズン中に数回行えば十分です。
融雪剤はマメに対処すれば、家庭のお湯でも落とせる!
融雪剤による錆は、マフラー部分やホイールなどに起こりやすいため、これらの部分が汚れていると感じたら、サッと対処をする癖をつけるのが得策です。
特にホイールやホイールキャップの汚れは、カー用品店で販売している一般的な洗車クロスなどでマメにふき取ることで、十分対応できます。
注意点として融雪剤が手につくと炎症を起こしやすいので、必ず軍手などを使用し、皮膚についたら早めに手を洗いましょう。
車体下部は度重なる融雪剤の影響を受け、油分を含んだしつこい汚れになっているケースが多く、ガンコな汚れであれば高圧洗浄機の力を借りる必要があります。
ただし、車体下部の洗浄を高圧洗浄機に慣れていない人が行うと、エンジンなど水が本来入らない箇所まで濡らしてしまい、新たな錆の原因になることもあります。
不安があるならガンコな汚れは定期的にプロに任せ、日々のケアを自分で行うくらいの気持ちで十分です。
目安として高速道路など融雪剤の影響を受けやすい場所を走行した後は2~3日以内に、街乗りでも融雪剤の多い場所をよく走行する場合は1か月に1回、車体下部を洗浄するのが理想です。
このくらいの頻度であれば、ぬるま湯を一般家庭向けのホースでかけるだけでも十分汚れは落とせます。
(ただし、気温や路面状況によってはもっと頻繁に洗浄したほうがよいこともあります。)
また、予防策として、車体下部のコーティングをシーズン前にプロに依頼するのもおススメです。
加えて洗浄後に市販の防錆スプレーを使用することで、より錆びにくい愛車をキープできる可能性も高まります。
おわりに
愛車に長く乗るためには、やはりケアが不可欠です。
北国で冬期間運転するのであれば、避けて通れない「融雪剤」。
その特徴と愛車のケア方法さえ理解していれば、便利なグッズであることは間違いありません。
うまく付き合う方法を頭の片隅において、快適な冬季ドライブを楽しんでくださいね。