車の足回りから異音がする原因|ゴトゴト・ギー・キュルキュルなど音別に解説
- 車メンテナンス
こんにちは、CARさっぽろです!
いつも通り車を走らせていると、なんだか足回りから変な音(異音)がした経験はありませんか?
車から聞き慣れない音がしている場合、何らかの不具合が生じている可能性があり、放置するのは危険です。
この記事では、車の足回りから異音がする原因について、ゴトゴト・ギー・キュルキュルといった音の特徴ごとに解説します。
車の足回りから聞こえる主な異音の種類
車の足回りから異音が聞こえている場合、車のいずれかの箇所が故障、または劣化している可能性があります。
以下、主な足回りの異音の種類と、故障箇所について解説します。
車の足回りの異音①:ゴトゴト(ガタガタ)
車を走らせていてゴトゴト(ガタガタ)といった音がして、特にハンドルを切る際に異音が聞こえる場合、ドライブシャフトと呼ばれる部品の損傷が原因である可能性があります。
ドライブシャフトとは、ミッションからエンジンの回転をタイヤに伝えるための回転軸にあたるパーツです。
ドライブシャフトの故障部位として考えられるのは、回転軸の動きを安定させる「ベアリング」という部品や、ドライブシャフトを保護するための「ドライブシャフトブーツ」などがあげられます。
ベアリングは、走行距離が長くなると摩耗によって異音が発生しやすく、ドライブシャフトブーツはゴム製であることから劣化が進んで亀裂してしまうことがあります。
また、ドレスアップしている車の場合、車高を落とすことでノーマル時に比べて角度がつき、ブーツ部分がつぶれてしまうことがあります。
ブーツ部分がつぶれたまま走行すると、やがて擦り切れてしまうおそれがあるため注意が必要です。
車の足回りの異音②:ゴー
車を運転していて、下の方から「ゴー」という音が聞こえてきたら、ハブベアリングの異常が疑われます。
ロードノイズのようにも聞こえる異音ですが、スピードを上げるとそれに応じて音程と音量が上がっていくため、スピードに合わせて音の調子が変わる場合は注意が必要です。
本来、ハブベアリングは潤滑材であるグリースで満たされており、滑らかに動作するような仕組みとなっています。
しかし、長年車に乗り続けてグリースが不足したり、パーツそのものの劣化が進んだりすると、やがてハブベアリングから異音が聞こえ始めます。
異音を放置すると、走行性能や燃費に悪影響を及ぼすだけでなく、最終的にベアリングの焼き付きが発生して走行不能になることもあるため、異音に気付いたら早めに修理・部品交換をするようにしましょう。
車の足回りの異音③:キーキー(キィー)
走行中に「キーキー」または「キィー」といった、金属同士が擦れるような異音が聞こえる場合は、ブレーキパッドの摩耗が疑われます。
ブレーキパッドとは、タイヤの内側に装着されたディスクローターという金属の円盤を挟み、その摩擦力によって車を停車させるための部品です。
その構造上、使い続けているとパッドの残量が少なくなってしまい、やがてブレーキパッドに付いている「インジケーター」という部品が回転するディスクローターに触れ、不快な金属音を走行中に鳴らすようになります。
インジケーターはブレーキパッドが減っていることを知らせる部品ですから、走行中にキーキー音が聞こえたら、早急にブレーキパッドを交換しましょう。
注意したい車の足回りの異音
ドライブシャフト、ハブベアリングは、長年乗り続けていると部品交換が必要になるケースは珍しくありませんし、ブレーキパッドは定期的に点検を受けて交換すれば異音が鳴るほどのダメージは避けられます。
しかし、次にご紹介する車の足回りの異音が聞こえた場合は、できる限り早く整備工場に預けた方が安心です。
注意したい異音①:キュッキュッ
車を走らせていて、常時「キュッキュッ」という音が鳴る場合、サスペンション周辺の故障が疑われます。
サスペンションのダストブーツが裂けてしまい、スプリングやダンパーに干渉して音を鳴らすケースや、ゴムブッシュ・サスペンションの潤滑不足などが主な原因と考えられます。
異音を放置して乗り続けると、車が安定しなくなったり、振動が伝わりやすくなったりするリスクがあります。
早めに対処すれば潤滑剤により摩擦を減らすだけで済む可能性もありますが、サスペンションそのものを交換する場合は費用も10~20万円ほどに膨らむことが予想されるため、異音に気付いたら早めに点検を依頼しましょう。
注意したい異音②:キュルキュル
車から「キュルキュル」という音が聞こえたら、次の2つの可能性を疑う必要があります。
- エンジンルーム内のファンベルト劣化(テンショナー異常)
- クラッチの滑り
エンジンの始動時・加速時などにキュルキュル音が鳴る場合は、ファンベルトの摩耗・張りなどが疑われます。
ファンベルトそのものが劣化している場合もありますが、テンショナーと呼ばれる張力を適正に保つ部品の不具合も考えられるため、音が聞こえたら整備工場でエンジンルームをチェックしてもらいましょう。
もう一つの可能性としては、エンジンから動力を伝達する部品の「クラッチ」に異常が起こっているケースが考えられます。
エンジンの回転数が急に上がったり、アクセルを踏んで回転数は上がるのに加速しなかったりする場合は、いわゆるクラッチの“滑り”が原因とされます。
クラッチの滑りは、放置すると走行不能のおそれがあるだけでなく、運転中に加速が思うようにいかず事故を起こす原因にもなりますから、こちらも放置せず整備工場で交換が必要です。
まとめ
車の足回りから聞こえる異音には色々な種類があり、どこが故障しているのかを判断するためには、それぞれの異音を聞き分けることが大切です。
しかし、故障続きの車に乗った経験がある場合などを除いて、一つひとつの異音から故障個所を探し当てるのは簡単なことではありません。
異常に気付くポイントは、愛車から「普段聞かない音が車から聞こえる」かどうか、こまめに確認することです。
愛車が奏でる音に耳を傾け、いつもと違う音が聞こえたら、まずはディーラーや整備工場に車を見てもらうことをおすすめします。