車の塩害対策は季節を問わず重要!具体的な方法や注意点を解説
- 車メンテナンス
こんにちは、CARさっぽろです!
冬の時期が近づいてくると、寒冷地で気になるのが「車の塩害対策」ではないでしょうか。
凍結防止のため、融雪剤を道路に撒くことが多い寒冷地では、冬に備えて車の下回りを中心に塩害対策を行うことが大切です。
しかし、海沿いに住んでいたり、夏場に海水浴場でバーベキューを楽しむことが多かったりする人は、季節を問わず塩害対策が重要になってきます。
この記事では、車の塩害が生じるメカニズムについて解説しつつ、具体的な塩害対策や実施時の注意点などを解説します。
車の塩害とは
一般的に、塩害とは「塩分によって作物・建物・施設などが劣化したり、腐食したりすること」をいいます。
塩自体は自然界に存在する物質であり、人間など生き物にとって重要なミネラルの一つでもあるわけですが、農作物や人工物に対しては必ずしも歓迎できるものではありません。
車もまた、塩分によるダメージを受けやすい人工物の一つであることから、愛車に長く乗りたい場合はドライバーがしっかり対策を講じる必要があります。
車の塩害が起こるメカニズム
車の塩害は、次の3つのステップを踏んで起こります。
- 車に塩分を含む水分が付着する
- 直射日光が、車に付いた塩分を含む水分に当たる
- 塩分を含む水分が蒸発することで、車のボディ・下回りに錆が生じる
意外に思えるかもしれませんが、車を錆びさせるのは塩分ではなく、あくまでも水分です。
塩分は吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する性質があります。
そして、塩分が車体に付いた場合、その塩に吸収された水分によって、車体の錆が進行してしまうのです。
車の塩害が進行するとどうなる?
車の塩害が進行すると、その影響は足回りから少しずつ出始め、メンテナンスに悪影響を及ぼすようになります。
具体的には、部品の劣化が早まったり、整備が必要な箇所が増えたりする可能性が高まります。
加えて、ボディの腐食が進むような状況になると、ひどい場合は車検が通らなくなるおそれもあります。
仮に、フレームに穴が空いてしまった場合、修理にかかるコストも膨らんでしまうため、新しい車を買わざるを得ない状況に至ることも十分考えられます。
車の塩害が発生しやすいシチュエーション
車の塩害は、発生しやすい場所・使い方が存在しており、具体的には次のようなシチュエーションで塩害が発生しやすくなります。
海の近くを走る場合 | 海岸沿いの道路を走ると、潮風にさらされた車に塩分が付着するため、それを放置すると車が錆びるおそれがある |
冬場の融雪剤が撒かれた道路を走る場合 | 融雪剤は主に塩化カルシウム・塩化ナトリウムで構成されており、融雪剤を道路に撒くことは実質的に“塩を撒いている”のと同じような状況であるため、融雪剤の塩分を含んだ水分が金属の表面から蒸発しにくくなり、車の錆を促進してしまう |
台風の後 | 台風の風で巻き上げられた海水が車にかかった後、そのまま放置すると塩害が生じるおそれがある |
海岸沿いに駐車する場合 | 普段あまり遠出はしないものの、海釣りやサーフィンなどが趣味の人は、駐車しているだけでも海風の影響を受けるおそれがある |
上記のようなシチュエーションで車を利用することが多い方は、何らかの塩害対策を講じた方が、愛車の寿命を延ばすことにつながります。
車の塩害対策の具体的な方法と注意点
車を塩害から守るためには、ドライバーがこまめに愛車をケアすることが大切です。
以下、車の塩害対策の具体的な方法と、実施時の注意点を解説します。
洗車の習慣をつける
海沿いや冬道を走ることが多い人は、定期的に洗車の習慣をつけるだけでも、車体に付着した塩分を洗い流し、塩分を含んだ水分により錆が生じるのを防げます。
車体に塩分が付着しても、それが悪さをする前に取り除けばよいので、意外と洗車は有効な方法なのです。
防錆の観点からは、下回りの洗浄も重要ですが、自分で行う場合は以下の点に注意が必要です。
- 電気関係・ゴムの箇所に水をかけない
- EVに乗っている場合、充電中に洗車はしない など
下回りにはデリケートな部分も多いため、下回り洗浄ができるかどうか自信がない方は、ガソリンスタンドのセルフ洗車機の下回り洗浄モードを利用したり、洗車専門メニューを用意しているお店に愛車を預けたりすることをおすすめします。
コーティングを実施する
塩害を未然に予防するには、車体表面にコーティング剤を塗布し、外部からの汚れ・塩分を防ぐのが有効です。
自分でコーティング剤を塗布するほか、洗車機を使って車体洗浄後にコーティングしたり、専門のコーティング業者に依頼したりすることもできます。
一度コーティングすると、洗車の際に汚れが落ちやすくなる効果も期待できるため、普段のお手入れもしやすくなります。
下回りに防錆塗装を使用する
車の下回りは、ドライバーの目に付きにくく、道路に近い分だけ傷が付きやすい傾向にあります。
そのため、錆にも気付きにくくなることが想定されるため、長期的な防錆効果が期待できるよう、防錆塗装を施すのがよいでしょう。
塗装の種類にもよりますが、防錆塗装は定期的にメンテナンスを施すことで、10年以上効果が持続するものもあります。
まとめ
車の塩害は、塩分を含んだ水分が車体に付着し、蒸発することで錆を引き起こす現象です。
海沿いの走行や冬場の融雪剤散布などで発生しやすく、放置すると車の寿命を縮める原因となります。
塩害対策としては、こまめな洗車、コーティング、下回りの防錆塗装などが有効です。
特に下回りは、目視しにくく傷つきやすいため、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
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